2012年11月5日月曜日

「ビッグフィッシュ」

ティム・バートン監督「ビッグフィッシュ」。
意外にもユアン・マクレガー作品はこれが初でした。タイトルのビッグフィッシュは大きな魚という意味の他にホラ話という意味があります。父エドワード・ブルーム(アルバート・フィニー)と、父の御伽話に嫌気がさしている息子ウィル・ブルーム(ビリー・クラダップ)との和解と愛がテーマです。しかし僕が感じた事は別にあります。
“話を盛る”- 言い換えれば脚色はなぜ起こるのか。それは自分の記憶が事実より美化され、その素晴らしい思い出を相手と共有したいと思うからだと思います。例えばエドワードの青年期(ユアン・マクレガー)にサンドラ(アリソン・ローマン)と結ばれるシーンがあります。何万本もの水仙の花で囲まれたとても素敵なシーンですが、それが事実かどうか、それは重要では無いのです。大切なのはそれほど素晴らしい思い出だったという事。それは真実であり、相手に伝えたいと思うから、エドワードは誇らしげに楽しそうに語ります。これが「話に尾ひれをつける」=「ビッグフィッシュ」の真の意味では無いでしょうか。

音楽はティム・バートンの常連、ダニー・エルフマンが担当。



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